行方不明だったユーリと再会した俺は、溜まった欲望を発散させるべく、青年の身体を貪るように抱いた。
腹部に包帯を巻いたユーリを気遣うこともなく、只管に欲望をぶつける。
「痛ッ…。」
シャワーを浴びようと背を向けた瞬間、聞こえた小さな悲鳴。
振り返って見ると、巻かれた包帯に血が滲んでいた。
滲み出る血の量からして、傷口が微かに開いたのだろう。
痛みに顔を歪めるユーリ。本来なら、治療するなり、エステルを呼ぶなりするべきところなのに、俺は滲み出た血に釘付けだ。
白い布地に浮かぶ鮮やかな赤色。
包帯からにじみ出た血が…。
『理性を揺さぶる』
俺は離れたばかりの身体に、再び覆い被さった。
(血を見て興奮するなんて、俺もまだまだ若いみたいだ)
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