目の前に積み上げられたお菓子の山を一体どう処理したものかと、頭を捻る。
いくら考えても出口の見えない難題に、溜め息がひとつこぼれ落ちた。
「ねぇ、青年。お願いだから機嫌直してくんない?流石の俺様もこれ食べたらしんじゃうわよ。」
「へぇ、レイヴンは俺の作った料理が食えないわけ?」
ユーリの笑顔が怖い。というか目が本気で笑ってないわよ、青年。
仕事で約束すっぽかした俺が悪いとはいえ、甘味の苦手な俺様にこのお菓子の山を食えってぇのは死刑宣告に近いものがあるわけで。
でも、食べなきゃユーリは許してくれなさそうだし、ここは男として腹くくるしかないわな。
ああ、どうか無事に生きていられますように。
(あの子との喧嘩は最大の死線)
PR