「子ども・・って?」
上手く理解できないのかレイヴンは固まってしまう。
「最近、身体の調子が悪くって、今日、病院に行ったんだけど・・・3ヶ月だって、医者が・・きゃあっ!?」
不安そうに話すユーリに、固まったいたはずのレイヴンがいきなり抱きついてきた。
「よっしゃ!俺達の子ども!」
「え?ちょっ、レイヴンっ?」
レイヴンのはしゃぎように、狼狽えながらも、大人しく抱き締められているユーリ。
30分後、一通り騒いでスッキリしたのか、レイヴンはふとした疑問を口にした。
「そういや、何で謝ってたのよ。もしかして産みたくないとか!?あっ、もしや俺様の子どもじゃなかったりするの!?」
「えっ・・ちがっ!」
変な方向へいくレイヴンの発言に、ユーリは慌てて訂正しようとする。
が、
「だ、大丈夫よ、ユーリの子どもなら俺様、愛せる自信あるし・・だから、俺様捨てちゃ、や、嫌ぁよ~!」
どこまでも突っ走るレイヴン。最終的には、捨てられるのは嫌だと、ユーリにしがみついている状態。
流石のユーリもこれには呆れて
「ちゃんと説明するから、落ち着けって!」
「うぅ~・・。他の男の子どもだなんて話、聞きたくないわよ?」
「いやいや、確実にあんたの子だから。ってか、あんた以外有り得ないから!!」
それなら聞くっと、ちゃっかりいつも通りに戻ったレイヴンに、ユーリは喋りやすいように上手くのせられたのだと理解した。
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